“変わるキッカケ”を作ってくれた…5 年間フリースクールに通った男性 自分の道を見つけ巣立ちの春 「お世話になりました、独り立ちします」
厳しい一方で、支えてくれる人もいました。 【“マグロのお母さん”こと マミーさん】「しんどい仕事が多いので、『もうちょっと頑張ろうか』とか、私も一緒に泣いてた。はじめは“かわいい僕”やったのが、青年になったなって…」
3年間、理功さんを近くで見てきた店長は… 【吉岡マグロ節センター 土井喜貴店長】「(Q.理功さんについての印象は?)素直・純粋・努力家・一生懸命。社会に出た時に『ここのラーメン店で働いて良かったな』と思ってもらえたら…。彼の性格を考えたらもっとうまく利用して、成長していくこともできるでしょうし、雇った以上は、ちゃんと育ててあげないとあかんなと」 【理功さん】「最初のままの自分やったら、めっちゃ恥ずかしい。コミュニケーションは格段に取れるようになりました。女の子はまだ無理ですけど…」 4月からは、運営会社の「正社員」となり、新しい一歩を踏み出すことになったのです。
■「人生変わった」「独り立ちします」 フリースクールからの巣立ち
こうして迎えた“出発式”。 不登校になって以来、ほとんど話をしなかったお母さんが会場に来ていました。 馬場しずか福理事長が卒業証書を読みます。 【NPO 法人ここ・馬場しずか副理事長】 「色んなことに挑戦する理功。理功とはまるで友達みたいに話ができました。就職しても遊びに行きます。苦しくも楽しい社会人へようこそ。おめでとう理功」 【理功さん】「来た時は中学校で辞めるつもりで来て、高校も行かずに働くつもりで来たんですけど、『ここ』があったから、自分があると思っているので、精一杯の感謝を伝えます。ありがとうございました!」
笑顔のなかった子供が成長した姿を見て…お母さんもホッとした様子です。 【理功さんの母親】「まさか自分の子供が不登校になるって、想像もしてなかったので、怒ることしかしなかったし、会話もなかった。今、思えば、追い詰めてたのかなと反省ですけど。自分で生きていく力を、身に付けられたら、真っすぐじゃなくてもいいのかなと」 【理功さん】「お世話になりました、独り立ちします」
4月になり、理功さんはフリースクール時代にアルバイトしていた店とは別の店に配属され、社会人として全てが新しいスタートになりました。 【らーめんキング 松本勇也店長】「(前の店長から)責任を引き継いで、僕も未熟なので、一緒に育っていけたらなと」 一人暮らしも始めた18歳の春。ここからが人生の再出発です。 【理功さん】「自分みたいなやつはあまりない方がいいと思いますが、やりようによっちゃ修正できると。(母親が)『ここ』に連れて行ってくれたことが、大きかった。そこから人生変わった。フリースクールとは、やりたいことを見つけられる場所」 (関西テレビ「newsランナー」2024年4月9日放送)